2023年7月20日木曜日

映画「吉祥天女」(2007年)

昨日の午後、昼食後の空いた時間にラッコ式鑑賞で観た映画です😅

もう30年以上は昔だと思いますけど、そんなずっと前に読んだ漫画を映画化した作品です。アマゾンのprimevideoで次は何を観ようか…なんて思ってダラダラと探していたら、この映画に目が留まりました。

以下、ネタバレも含みますので、ご用心です。

まず原作の漫画の話をします。

 原作者である吉田秋生さんの漫画は全て読んでいると思います。

小説とか漫画は気に入った作家さんの作品は全て読まないと気が済まないので、そんな読み方をしてしまうのですが、よんな吉田作品でも上から数えたほうが確実に早い代表作のひとつです。 時期によって絵柄が突然ガラっと変わってしまう漫画家さんなのですが、比較的前期の絵です。

(これも代表作の「BANANA FISH」連載間途中で絵柄が変わって驚いたことも…、だけど全時期を通して圧倒的にストーリーで読ませる漫画家さんなのです)


80年代の少女漫画は小説で言えば「行間で凄みを感じさせる」といった漫画家さんが多く登場してます。背景を真っ黒になるくらい緻密に書き込むのではなく、絵柄は流麗でありながらページ全体を見ると白っぽくてシンプル…みたいな雰囲気です。

だから当時の自分は少女漫画の方が少年漫画より洗練された一種の高級感のような気がして、それこそ「文学性」のようなものすら感じていたのでした。

 

さて映画の話に戻ります。

主人公の叶小夜子が不良数人に襲われるシーンがあるのですけど、派手な立ち回りのアクションシーンで、どちらかというと心理ホラー的に進行している劇中で「ん?」と思いました。それはラスト近くのシーンでも。漫画の原作では敵役で不良の遠野暁の心理的な追い込まれ方が半端無いのですが、少し迫力不足といいますか、ありがちな描写だったかも。このあたりが二次元の「漫画」作品と、三次元の「映画」作品の違いかもしれません。 

配役的には遠野暁の従弟、遠野涼くん(DVDのパッケージの右下の子)は原作に出てくるキャラクタの雰囲気的にもピッタリだったと思います。映画では小夜子とクラスメートの麻井由似子の関係が原作よりもずっと重要なファクターになっていて、涼くんが霞みがちなのは残念だったのは自分が腐っているせいなのでしょうか😅

個人的には原作付きの映画って、中には原作が微塵程にも感じられないほどに破壊されているモノもあるので(苦笑)、怖くて極力見ないようにしている事が多いですけど、この映画はギリギリ及第点だったと思います。

それにしても15年も前の映画なので、出でいる俳優さん、特に女優さんは皆若いですね。逆に違和感がないのは、 遠野暁の父役の嶋田久作さんくらいでした。

長文失礼しました。

0 件のコメント:

コメントを投稿